スポーツ障害
16歳男性 ジョギング中の右膝外側の痛み
カテゴリー:スポーツ障害
5日前に部活の練習でジョギングをしていて右膝外側に違和感が出始めた。その後、毎日ジョギングを続けていると右膝外側にズキッとする鋭い痛みを感じるようになってきた。大会が近いのでどうにかしたいと思いレア・カイロプラクティックに来院した。
初診時の状態
・歩行時に右の踵を突くとき右膝外側に鋭い痛みを感じる。
・ 階段の上りは大丈夫だが、下りは痛みを感じる。
・ 踵歩きをすると痛みを感じるが、爪先歩きでは痛みを感じない。
・ ジョギングでは痛みが出るが、スピードが上がると痛みを感じなくなる。
・外側広筋の過緊張と膝蓋骨に付着する場所に強い圧痛がみられた。
・内側広筋は筋力低下、外側広筋は筋力検査で痛みの誘発がみられた。
・ 膝の整形外科検査では痛みの誘発はみられなかった。
・ 膝蓋骨の上から下にかけてと内側に動きの制限がみられた。
・仙腸関節に機能低下がみられた。
施術後の経過
1回目の施術後は、歩行時の痛みは消失。ジョギング時の痛みはなくなったが、右膝外側の違和感は残った。階段下りの痛みも消失。2回目は1週間後に来院。1回目の施術後2日間、ジョギング時に右膝外側に違和感があったが3日目からは痛みを感じなくなったという。大会でも痛みなく走れたようである。その後は、メンテナンスに移行。
院長のコメント
この症例での膝の痛みは、右内側広筋の筋力低下に原因があると考え施術をしていきました。 内側広筋の働きが弱くなると膝蓋骨は外方に変位します。膝蓋骨に外方変位がある状態で歩行やジョギングをすると外側広筋や腸脛靭帯に過緊張が起こりやすくなります。膝蓋骨が外方に変位しているので膝蓋骨の動きが悪くなり、歩行時やジョギングで外側広筋が収縮するたびに腱の付着部が過剰に引っ張られ痛みにつながっていきます。施術では、まず内側広筋の筋力低下が改善するように施術を行いました。外側広筋が過緊張しなくてもよい状態にしていくことにより自然に回復していくだろうと考えたからです。また、このような状態を患者さんが良く理解してくださり2~3日の間、無理な運動は避けてくれたので早期回復につながったと思われます。